by Emmanuel_Chanel » 18 5 2017, 08:57
"教育史 水俣病"で Google 検索していて、中国人研究者、曽貧(ZENG, Pin)氏による一橋大学社会学部2006年度の博士論文要旨:
日本における「公害・環境教育」の成立 -教育実践/運動/理論の分析を通してを見つけました。本論文を全部読みたい場合は出向いていかなければならないのか?という感じです。たとえば以下の情報は使えそうです。
2)先行研究の検討
国際的に見れば、「環境教育」(environmental education)という用語は、「環境革命」の波に洗われた1960年代から70年代の初めにかけて、とりわけ欧米諸国を中心に用いられ始め、環境教育研究ないし環境教育学もほぼその頃から世界各地で進められてきているのだが、これまでのところその歴史的経緯についての研究はあまり盛んではない。日本においても1990年に日本環境教育学会が設立され、環境教育研究の交流を行ってきているが、そこにおいても環境教育の国内外の歴史ついての研究はこれまでほとんどなされてきていない。そうした現状にあって、日本の環境教育の歴史については、1950年代から「自然保護教育」が各地の自然保護運動と結びついて行われ、また1960年代からは「公害教育」がこれまた各地の公害反対運動との連携の下に推進され、それが1980年代半ば以降「環境教育」となり、さらに今日では、これもまた世界の動向を受けて、「持続可能な開発のための教育」(education for sustainable development/ESD)というさらなる統合的な教育概念に向けて進展しつつある、というのが現在の学界の通説的な見解である。だが、これまでのところ「公害教育」については、運動の当事者たちによって描かれた体験をベースとした歴史(例えば、藤岡貞彦[1985]、福島達夫[1993]、等)以外にまとまった研究はない。本論文は、その歴史と意義とを問い直そうとする近年の個別研究(例えば、原子栄一郎[1997]、小川潔[2002]、土井妙子[2002]、他)にも触発されつつ、とりわけ筆者の母国である中華人民共和国における環境教育の現状に対する問題意識に立ち、以下の3及び4で述べるオリジナルな視点にもとづいて研究を進めてきた所産である。
"教育史 水俣病"で Google 検索していて、中国人研究者、曽貧(ZENG, Pin)氏による一橋大学社会学部2006年度の博士論文要旨:[url=http://www.soc.hit-u.ac.jp/research/archives/doctor/?choice=summary&thesisID=164]日本における「公害・環境教育」の成立 -教育実践/運動/理論の分析を通して[/url]を見つけました。本論文を全部読みたい場合は出向いていかなければならないのか?という感じです。たとえば以下の情報は使えそうです。
[quote]2)先行研究の検討
国際的に見れば、「環境教育」(environmental education)という用語は、「環境革命」の波に洗われた1960年代から70年代の初めにかけて、とりわけ欧米諸国を中心に用いられ始め、環境教育研究ないし環境教育学もほぼその頃から世界各地で進められてきているのだが、これまでのところその歴史的経緯についての研究はあまり盛んではない。日本においても1990年に日本環境教育学会が設立され、環境教育研究の交流を行ってきているが、そこにおいても環境教育の国内外の歴史ついての研究はこれまでほとんどなされてきていない。そうした現状にあって、日本の環境教育の歴史については、1950年代から「自然保護教育」が各地の自然保護運動と結びついて行われ、また1960年代からは「公害教育」がこれまた各地の公害反対運動との連携の下に推進され、それが1980年代半ば以降「環境教育」となり、さらに今日では、これもまた世界の動向を受けて、「持続可能な開発のための教育」(education for sustainable development/ESD)というさらなる統合的な教育概念に向けて進展しつつある、というのが現在の学界の通説的な見解である。だが、これまでのところ「公害教育」については、運動の当事者たちによって描かれた体験をベースとした歴史(例えば、藤岡貞彦[1985]、福島達夫[1993]、等)以外にまとまった研究はない。本論文は、その歴史と意義とを問い直そうとする近年の個別研究(例えば、原子栄一郎[1997]、小川潔[2002]、土井妙子[2002]、他)にも触発されつつ、とりわけ筆者の母国である中華人民共和国における環境教育の現状に対する問題意識に立ち、以下の3及び4で述べるオリジナルな視点にもとづいて研究を進めてきた所産である。 [/quote]